NPOと税金

NPO法人にも税金はかかります

「NPO法人は非営利だから税金はかからない」と思っている人と多く出会います。

しかし、そうではありません。
NPO法人だから税金はかからない、社団法人だから税金はかからない、というわけではなく、
税金の対象になるかどうかは、法人税法や消費税法など、それぞれの税法の規定によって決まります。

 

法人税、住民税、事業税

NPO法人は法人税法では普通法人ではなく公益法人等として扱われます。普通法人は全ての活動が法人税の対象になりますが、公益法人等は法人税法に規定する収益事業に該当する場合に、法人税の対象になります。
また、法人税は国税ですが、これ以外に地方税もかかります。地方税には法人県民税、法人市民税、事業税などがあります。そして県民税と市民税には利益の有無にかかわらず課される均等割(最低7万円)がありますが、これらについては自治体による減免措置をご確認ください。

参考:埼玉県さいたま市法人市民税 5.減免

 

法人税法の注意点「税法上の収益事業」

法人税については無条件に全ての活動が対象になるわけではなく、上記の通り「法人税法に規定する収益事業に該当する場合」に法人税の対象となります。そしてここが重要なのですが、この「法人税法の収益事業に該当するのかどうか」の判定が非常に難しいです。

詳しくはこちらをご覧くださいNPOと法人税

 

法人税と役員の給与

もうひとつ、NPO法人が税金(法人税)について注意するポイントがあります。それは役員(理事)が受け取る報酬、役員(理事)が受け取る給料についてです。NPO法の規定では、役員報酬を受け取ることができる役員の人数が制限されていますが、役員報酬を受け取ることができない役員でも(または役員報酬を受け取っている役員でも)、労働の対価として給与を受け取ることは可能です。しかしその一方で、法人税法上ではこれらのNPO法の規定に関係なく、法人税法独自の定期同額給与、事前確定届出給与、使用人兼務役員の使用人分給与という規定があり、これらの要件を満たすかどうかで扱いが変わり、法人税、住民税、事業税などの税金の額に影響してきます。ここが非常にややこしいところです。

参考:NPOの理事(役員)

 

消費税

法人税と同様に、消費税もNPO法人にとって非常に重要な税金です。
消費税は、消費税法に規定する課税売上が1,000万円を超える場合には、その翌々事業年度(状況によっては翌事業年度)が消費税の対象になります。また何らかの理由で課税事業者選択届出書を提出している場合には課税売上高にかかわらず常に消費税の対象になります。

詳しくはこちらをご覧ください:NPO法人と税金:消費税

 

難しい消費税の特例計算

また、消費税は、NPO法人や社団法人など寄付金や助成金などで成り立っている部分が大きい場合は、特例によって仕入税額控除できる金額に制限が課されます。具体的な計算は非常に複雑で難しいですが、決められた計算方法によって、寄付金などに対応する部分の仕入税額を全体の仕入税額から除くような形になります。これは通常よりも難しい計算が必要で、またそのために収入金額をきちんと区分して備えておく必要があります。

法人税等や消費税などNPO法人の税金が実際にいくらになるのか、資金繰りにどのような影響を及ぼすのかについては、それぞれの活動内容や経理の状況によって大きく異なりますが、まずは正しい区分と正しい計算をすることが重要です。

参考:NPO法人の消費税

 

NPO法人に詳しい税理士のメリット

上記の法人税法の規定や消費税法の規定については、一般企業ではまず縁がないですので、一般企業を専門におこなっている税理士の場合には難しいことです。
法人税法の規定については法人税法だけでなく、NPO法人会計基準やNPO法人の実例を研究して精通していることが重要です。
また消費税については税理士試験で消費税法を選択してこの特例について深く勉強したこと(あるいは独自で専門的に研究を重ねたこと)と、実際に計算をおこなって熟練していることが重要です。

正しい方法を最初に理解してから進める方が、間違った方法で始めて後からやり直すよりも、労力や時間やストレスが、はるかに少なくすみます。

石田力税理士事務所では、NPO法人の税金(法人税、消費税など)について、注意点などのアドバイス、試算、申告書作成と税務署への電子申告など親身にサポートしています。
川口市、さいたま市、越谷市、草加市、埼玉県、赤羽(南北線・埼スタ線で15分)、福島県郡山市など広い地域をカバーします。お気軽にご相談ください。