NPOの理事(役員)

普通法人の役員(取締役)には法律上の制限がありますが、
NPO法人の役員(理事)にも法律上の制限があります。

<設立時>

NPO法人を設立する際の役員の条件

  • 役員として理事3人以上、監事1人以上
  • 欠格事項に該当しないこと
  • 配偶者若しくは三親等内の親族が2人以上でないこと
    またこれらが役員総数の3分の1を超えて含まれないこと
  • 報酬を受ける役員は役員総数の3分の1以下
  • 理事または監事はそれぞれの定数の3分の2以上
    設立当初は定数を満たしていること

<役員報酬・給与>

役員が報酬を受け取る場合は上記の通り役員総数の3分の1以下となっていますので、役員報酬を受け取ることができるのは限られた人だけになります。ただし役員が事務員などを兼務している場合には事務員としての通常の給与を受け取ることは可能です。

しかしここで問題になるのが、これはNPO法の規定であり、役員が受け取る報酬や給与については法人税法上の規定にも注意が必要であるということです。ここが非常にややこしいところです。

法人税法では、役員が受け取る報酬や給与については、法人税法第34条「役員給与の損金不算入」という規定の対象になります。
ここでは受け取った名目に関係なく基本的にはその全てを対象として

  • 定期同額給与
  • 事前確定届出給与

に該当するか否かが判定され、要件を満たさないものは法人税の所得計算上は経費(損金)として認められません。その場合には法人税、法人県民税、法人事業税、法人市民税などが高くなってしまいます。

<使用人兼務役員>

例外として「使用人兼務役員の使用人分給与」があります。この規定により、使用人兼務役員が受け取る使用人としての給与については、通常の範囲内であれば経費(損金)として認められます。

<使用人兼務役員になれない役員>

ただし、さらにややこしくなりますが、「使用人兼務役員になれない役員」という規定があります。代表理事、専務や常務などの役職付の理事、監事などは使用人兼務役員になることができませんので、受け取る金額全てが上記の「定期同額給与」「事前確定届出給与」の規定で判断されます。

役員を決めるときには、誰になってもらうかというのはもちろん大切ですが、役職や任務、報酬(給料)について、これらの規定もじゅうぶんに考慮して決める必要があります。

 

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